「見てらんないよ…」 私が見上げた先輩は少し苦しそうに苦笑いしていた。 連れて来られたのは、この間の空き教室。私は床にへたり込んで先輩に笑いかけた。 「ありがとうございます」 すると、先輩の溜息が聞こえた。 「あのさ、誰の前でも、そうやってムリしてると疲れない?少しは甘えても…「いいんです。私は気を張ってないと…泣き虫で…」 そう言っている最中にも、私の涙腺は刺激される。 「泣けよ」