キーンコーン

カーンコーン……

下校時刻を知らせる

チャイムが

学校中に響き渡る。

「授業、

さぼっちゃった。」

屋上で

たった1人だった

私はいつの間にか

寝ていたらしい。

私は誰も居ない

教室に

鞄を取りにいって、

走って家に帰った。

家に着くと、

花音が心配そうに

私に駆け寄ってきた。

「音羽!心配したよ!

どこにいたの?」

心配してくれてたんだ。

「ちょっと気分が悪くて

もう上行くね。」

「ちょ……大丈夫なの?」

花音の優しい言葉を

聞きながら、

部屋のドアを閉めた。

「はぁ…」

ため息がでる。

花音は大好きな妹。

でも玲央も大切な人。

どっちも諦めることは

出来ない。

「もう…

どうすればいいの…?」

それから、

ずっと部屋には

私の静かな

すすり泣く声が響いた。