「なぁ、そろそろ気付いたら?」
「何がー?」
葵に言われた
「何がー?」
「奏汰、珠緒莉のことが好きじゃん」
「え」
「奏汰の、好きな人は珠緒莉
気づいてるでしょ
珠緒莉だって奏汰のことが好きでしょ、」
「なんで、」
「奏汰の好きな子は
奏汰は1年前からその子のこと好きなの
高校に上がってすぐ、好きになった
その時点で私の可能性はない、
あと、奏汰は珠緒莉といるときだけ
笑うの、」
「奏汰は誰といても笑うんじゃ」
「違うよ!
珠緒莉に見せる笑顔とほかの人に
見せる笑顔は
奏汰はいつだって珠緒莉を見てたよ、
私はずっと奏汰を見てきたからわかるよ 」
「奏汰の好きな人は私じゃないよ、」
「認めなよ、」
「奏汰がずっと、思ってたのは
珠緒莉だって、」
「ねぇ、私はいいから行って
今は珠緒莉のことが好きでも
追い越して見せるし
無理でもそろそろ
終わった方がいいのかもね、」
「葵、」
「早くーいけーーー
私にとって珠緒莉は親友だよ、
親友のゆうこと聞いて!」

