俺と青山さんは、1年生の時のクラスメイトだった。
その当時の青山さんは、いつも本を読んでいる読書家で、まさに文学少女という言葉がぴったりの少女だった。
大抵は1人で本を読んでいるか、そうでなかったら教室にいないことが多かった彼女とは、隣の席になったことも多かったけど、ほとんど喋ったことがなかった。
彼女から俺に向かって声をかけたり、笑ったりするなんてことは、ほぼなかった。
だから、彼女がどのように笑うのか、とかは全くと言っていいほど知らなかった。
さっきまでは。