『さすがね・・・見事に全滅だわ』
「うっ・・・
仕方ないだろ!
数学は嫌いなんだ!」
放課後の教室で三浦にやらせたプリントを見ていると・・・
「あれ?
もしかして、教室使ってる?」
「えー・・・マジで!
練習出来ねーじゃん!」
楽器をもった集団が教室の入り口で固まっていた。
・・・吹奏楽部の人達・・・だよね。
『別にいいですよ。
教室、使っても。』
「えっ!?」
『家でやるわよ。
三浦・・・
早く帰りましょう』
三浦の耳元にボソッといいながら、鞄を取る。
その瞬間、三浦の顔がボンッと赤くなった。
てか、なんでそれだけで赤くなるの?
『早く行くよ。
じゃないと、置いていくよ。』
「ま、待てよ!
置いてくなよ!」
遅いと置いていくものじゃないの?