──チリンチリンッ ふと、聞こえてきた自転車のベル。 ゆっくりと後ろを振り返る。 自転車に乗った奴と目が合った瞬間、 「げっ」 そんな声が漏れていた。 「おーやっぱお前だ」 そう言って、あたしの横まで来ると、ブレーキをかけて止まったやつ。 「何で榊がいんの...」 「おい。んだよそれ。俺で悪かったなー」 「......」