そんな中、



「......ちょ、ちょちょちょちょ‼︎」



思わず手挙げながら、萌衣ちゃんに近づくあたし。



それってさ...それって...もしかしなくても、あの人だよね...⁉︎




萌衣ちゃんと陽架里は、驚いたように目を見開いていて。



「あ、あの...薫先輩...?」



不思議そうに聞いてくる萌衣ちゃんに、口を開く。



「あああのさ‼︎ 萌衣ちゃ...「萌衣ちゃんの好きな人の名前って...分かるの?」



え...?




聞こえてきた声に顔を向ければ、陽架里が口を開いていて。




真剣に聞く陽架里を見て、冷や汗をかく。