「あ...ありがとうございます」
萌衣ちゃんの前に椅子を引っ張ってきたあたしに、ペコッと頭を下げた萌衣ちゃん。
その椅子にちょこんと座った萌衣ちゃんは、ゆっくりと口を開き始めた。
「あの......好きな人がいるって分かってしまって......」
少し伏し目がちに話す萌衣ちゃん。
見る限り、相当ショックを受けているようにも見える。
まぁ...でもそうだよね。
自分の好きな人に、好きな人がいるって分かっちゃうんだから。
ショックなのは、当然の事だよね。
「好きな人?」
陽架里が確認するように、萌衣ちゃんに聞き返す。

