「この匂いって......」 消毒液の匂い... 鼻をチョンチョン人差し指で触りながら、辺りを見回す。 「......保健室」 呟くようにそう言った榊に、首を捻る。 「何で?」 「はぁ? 何でってお前なぁ......頬赤くなってんのに、湿布貼らないでどーしろっつーんだよ」 眉間にシワを寄せながら、あたしの手首から手を離すと、ズカズカ奥に進んでいく榊。 「湿布って......そんなたいした事ないのに」 そう言いながらも、榊につられて奥に置いてある、イスと机の方に足を進める。