「いった......」


叩かれた頭を、右手でさする。



今日...もの凄い叩かれてる気がする。


気のせいかもしれないけど。


「まだ部活が始まる時間じゃないの。今まだ4時26分よ? 部活始まるのはいつ⁉︎」


そう言った陽架里の顔は、鬼の形相をしていて。



思わずあたしは縮こまった。



「よ、4時30分から、です......」




「でしょ⁉︎ だから走りたくなかったんだって...」


おかげで髪跳ねたじゃないの...



ぶつくさ文句を言いながら、髪をチョンチョンと触る陽架里。