「何? 見惚れたの?」
そう言って、あたしの顔を覗く陽架里に我に返る。
「なっ‼︎ そんなわけないでしょ‼︎」
あんなヤツ...‼︎
首を振って、思いっきり否定する。
「何もそんなムキにならなくてもいいのに」
クスクス笑いながら、あたしの頬を突つく陽架里。
「む、ムキになってなんかないから...‼︎」
陽架里の手を掴んで頬から離すと、プイッとソッポを向く。
「いや、それがムキになってるんだって」
呆れたような声が耳に入った気がした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…