「あれ、人がきた」
「あれ、人がいる」
え?あれ、え??
「だめやなーこんな時間に出歩いたら。補導されちゃうよーん」
それ、そっくりそのままそっちにかえしたい。
「かえさないでーん」
なんで会話が成立してるんだ。
「お前、何年?」
「中3やけど...」
「なんや!俺もや! 俺なあ、春山慧典」
「けいすけ」
「そや」
「あたし、鎮西雪華...」
「きよか。ん!えぇ名前やなぁ!」
え.......... どくん。
なんだろう。胸の内が痛くて...熱い
「雪華、これやるわ」
ふわっ
え?
「じゃな!」
これ.........どうすれば.............
慧典は、あたしに自分のものと思われるマフラーをあたしに掛け、そのままどこかにいってしまった。赤い、ニューヨークヤンキースのNYのロゴがはいった、男の子用の大きなマフラーを。
「あったかい.......。」
ぽろ......
そのとき、目からなにか温かい雫がながれおちた。あたし、ないてるの?
なんだか、なんでか、冷えた体や手とは裏腹に、心はすごい暖かかった。
とめどなく、温かい雫はあたしから流れおちた。
ずっとずっと。
涙なんて、ずっと昔に置いてきたと思っていた。
でも、やっぱり、涙はでるもので。
「涙凍って痛いし寒いよ~」
......ふふっ。
今日は今までで一番心に刻まれた誕生日だね。
「あれ、人がいる」
え?あれ、え??
「だめやなーこんな時間に出歩いたら。補導されちゃうよーん」
それ、そっくりそのままそっちにかえしたい。
「かえさないでーん」
なんで会話が成立してるんだ。
「お前、何年?」
「中3やけど...」
「なんや!俺もや! 俺なあ、春山慧典」
「けいすけ」
「そや」
「あたし、鎮西雪華...」
「きよか。ん!えぇ名前やなぁ!」
え.......... どくん。
なんだろう。胸の内が痛くて...熱い
「雪華、これやるわ」
ふわっ
え?
「じゃな!」
これ.........どうすれば.............
慧典は、あたしに自分のものと思われるマフラーをあたしに掛け、そのままどこかにいってしまった。赤い、ニューヨークヤンキースのNYのロゴがはいった、男の子用の大きなマフラーを。
「あったかい.......。」
ぽろ......
そのとき、目からなにか温かい雫がながれおちた。あたし、ないてるの?
なんだか、なんでか、冷えた体や手とは裏腹に、心はすごい暖かかった。
とめどなく、温かい雫はあたしから流れおちた。
ずっとずっと。
涙なんて、ずっと昔に置いてきたと思っていた。
でも、やっぱり、涙はでるもので。
「涙凍って痛いし寒いよ~」
......ふふっ。
今日は今までで一番心に刻まれた誕生日だね。

