3月12日。15回目の誕生日。
「お父さん」
「お母さん」
返事なんかあるわけない。
両親は共働きだからお家にはあんまりいない。
でもそれはあたしのためなの知ってる。あたしのために頑張ってくれてるのわかってる。だから、悲劇のヒロインぶる気は全然ないよ。
そんな家庭どこにでもあるし。
でも、 でも、
誕生日はいっしょにいてほしかったな。
「あぁー。暇やなぁ」
立ち上がってスマホを手に取る。
3年生になったときに買ってもらったものだ。やっぱり親には感謝してる。
7時02分。外はもう真っ暗だ。でも、家にいたってなにもない。
あたしは財布とスマホをバッグにおしこめ、コートを羽織って外に出た。
それと一緒に小さな不安と孤独感もおしこんでおいた。
「さっむ!!」
今年は珍しくこの地域にも雪がふった。
ちらちら、はらはら。ふわふわ。
ふってきては儚く溶けていく。あたしの頭を、鼻を、頬をかすめておちていく。
「綺麗...」
本当に、綺麗。
あてもなく歩いた。ひたすらひたすら歩いた。
ふと顔をあげると小さな公園が見えた。
あの公園、小さいときよく来たなぁと、余韻に浸りながら、本能のまま小さなブランコにこしかける。すると
「お父さん」
「お母さん」
返事なんかあるわけない。
両親は共働きだからお家にはあんまりいない。
でもそれはあたしのためなの知ってる。あたしのために頑張ってくれてるのわかってる。だから、悲劇のヒロインぶる気は全然ないよ。
そんな家庭どこにでもあるし。
でも、 でも、
誕生日はいっしょにいてほしかったな。
「あぁー。暇やなぁ」
立ち上がってスマホを手に取る。
3年生になったときに買ってもらったものだ。やっぱり親には感謝してる。
7時02分。外はもう真っ暗だ。でも、家にいたってなにもない。
あたしは財布とスマホをバッグにおしこめ、コートを羽織って外に出た。
それと一緒に小さな不安と孤独感もおしこんでおいた。
「さっむ!!」
今年は珍しくこの地域にも雪がふった。
ちらちら、はらはら。ふわふわ。
ふってきては儚く溶けていく。あたしの頭を、鼻を、頬をかすめておちていく。
「綺麗...」
本当に、綺麗。
あてもなく歩いた。ひたすらひたすら歩いた。
ふと顔をあげると小さな公園が見えた。
あの公園、小さいときよく来たなぁと、余韻に浸りながら、本能のまま小さなブランコにこしかける。すると

