「ククク、怯えた顔もいい」 その化け物はそう言って笑うと一歩私に近づいた。 「いや…来ないで…」 逃げなきゃ、と思うのに足がうまく動かない。 一歩下げた足がもつれその場に転ぶ。 勝ち誇ったような化け物の笑い声が響く。 「ククク、恐怖に怯えながら死ね!」 高く振りかぶった爪。 頭によぎる“死”…。 「いやぁぁぁぁぁぁぁ!」 恐怖に目を閉じた私。 でも、予感していた痛みは襲ってこない。 恐る恐る目をあけると私と化け物の間に入り込む後姿。 「ミナト!?」 間違いなく、ミナトだ。