「…はあ!?」

「ウソぉ!王子がレン!?」





私と同じくらい、いやそれ以上に衝撃を受けているミナトとリュウ。
レンはめんどくさそうに目を細めた。
でも、ソウシだけは、あまり驚いていないようだ。



「ソウシは、あまり驚いてないのね」

「ええ…まぁ…。僕は知っていましたし」

「……ええ!?」




衝撃発言、パート2!
ソウシは知ってたの?
確かに、ソウシとレンって他の組み合わせより仲はいい感じだったけど。






「そういえば、旅を始めたばかりの頃、宿でレンとソウシが何か深刻な話してたよね…」

「ああ、そうですね。その時、紗南さんにはちゃんと本当の事を知らせた方がいいのでは、と話をしていたんですよ」

「え…」

「どうなるにせよ、紗南さんにとっては婚約者になりうるのですから、相手が誰なのか知る権利はありますから」






そうだそうだ!
でも、結局今の今まで聞かされてなかったんですけど。




「聞かれなかったからな」

「…そんなの、聞けるか―!」






なんか、ものすごくどっと疲れた。
なんだったの、私の悩みは…。