会はとても和やかなムードで進められた。
騎士も王族もメイドも執事も身分など関係なく楽しんでいる。

王は大きな口を開いて笑っていて、とても楽しそう。



私はレンの姿を探していた。




「どこ行ったんだろう…」




別に何か用があるわけではないけれど…。
みんながいるこの場所にいないのはなんだか落ち着かない。




「何を探してるんだ?」




後ろから声を掛けられる。
でも、その声は私が探していたレンの声。
なんだ、やっぱいたんだ!




「もう!探したのよ!」



そう言いながら振り返り、自分の目を疑った。





「え?」




そこにいたのはレンではなく、王子様。
え?
でも…さっきの声…。



「なにも食べていないのか?」

「は…?え、な、なんで…」




疑惑が確信に変わる。





「ええーーー!!!!」





私の声が響き渡る。