そんな張り切りメイドが見たててくれたドレスに身を包む。
騎士のみんなも正装に着替えている。





あれ…?






レンがいない。
一番隊はみんな同じ場所で固まってるのに、レンの姿が見えない。

どうしてだろう?
レンは隊長だから?




辺りを見渡して見てもどこにもレンの姿はなかった。
少し、不安がよぎる。




「我が息子が任務を終えこの度無事戻った。皆、その帰還を祝ってやってくれ」




王がそう紹介をすると奥の扉が開き、ゆっくりとした足取りでこちらにやってくる人。

少し長めの髪をセンターでわけ、後ろ髪をハーフアップにした、キリッとした顔立ちの…いわゆるイケメン。

でも、なんだか誰かに似てる。





「王子ですよ!姫!」




後ろに控えているメイドが声を弾ませて言った。
楽しみにしていたのは私じゃなくてあなたのほうじゃ…。