「ああっ!」





ギリッと力を込められると心臓がつぶされるように息ができなくなる。
じたばたと足を動かすがまったく意味をなさない。






「好きかって言い腐ってくれたな」

「いくらでも…言ってあげるわ!臆病者!卑怯者!」






私がそう叫ぶと、握る手に力を込める。
苦しい……。






「紗南に手を出すな!!」






レンがその腕を斬りつける。
しかし、反対の手で払いのけられてしまう。





「…レ…ン…」







どうしたらいいの…。
このままじゃ…。





鍵…。





ロイドを助ける時にしたことを思い出した。
ネックレスで力を注ぎこんで鍵が壊れたこと。


もしかしたら…。