プリンセス☆ロード






それにしても、仕掛けは施してあるのに、悪魔の姿は一向に見えない。
待ち構えていて襲ってきてもいいのに。





「…お前たちなんか、魔王一人で十分だ」

「え?」

「そういうことだろう」






私の心を見抜いたのかロイドがそう言い放つ。
じゃあ、魔王一人で私たちを迎え撃つつもり?

確かに、それ程強い力を持っているとは思うけど。
手下に戦わせず自ら戦うというの?






「ならば話は早い」

「ええ。聞きたいことは山ほどありますからね」






戦闘態勢のみんな。
ピリピリとした空気が走る。
エリサちゃんの状態も心配だ。
ロイドが逃げたことがばれているってことだから、もしエリサちゃんの関与がばれていたら…。
どうにかうまくごまかしていてくれてたらいいけど…。





「エリサのことは心配するな。俺たちの問題だ」

「でも…」

「下手な同情はいらん。自分たちのすべきことに集中しろ。死ぬぞ」

「…わかった」





そうだよね。
エリサちゃんは、ロイドがいる。
ロイドだって強いんだから。





ガチャ







その時突然真下の床が抜ける。







「え、きぃやあああああああ!!!!!!」








私たちはその下へと落ちていった。