「僕たちも、二人がそう決めるなら異論はありません」
「俺も!」
「まあ、紗南を助けてくれたってんなら、恩はかえさねぇとな」
ソウシやミナト、リュウも笑ってそう言ってくれた。
本当にいい仲間を持ったと思う。
私の事を信じてくれる。
私がしたいことを認めてくれる。
「ありがとう」
そんな言葉じゃ伝えきれないくらい、皆が大好き。
強くなろう。
もっとみんなを守れるように。
「そうと決まれば、さっそく行きましょう。ロイドは捕まったんですよね?」
「わからない…。でも、すでに憔悴していたから悪魔たちと戦う力はあまり残ってなかったと思う」
「それなら捕えられている可能性が高いでしょうね。紗南さんの話からすれば、そんな簡単に許されるとは思えませんし」
「ああ。だからといって、簡単には殺しはしないだろう」
仮にも魔王の息子だ。
ある意味跡継ぎともいえるんじゃないだろうか。
「でも、いつかは見限られることだってあるよね!だから早く行かないと!」
「紗南、身体は平気か?」
「もちろん!」
汚れた服を着替えて準備は万端だ。
待ってて、今助けに行くから。


