しばらくして、部屋の扉が再びノックされるとぞろぞろと人が入ってきた。
「失礼します」
先頭きって入ってきたのは、金髪の少し長めの髪を横に流した優しい表情の男の人。
あの感じの悪いレンくらいしかじっくりと会話すらしていないから新鮮。
こんな優しそうな人もいるんだ…。
「初めまして、私は一番隊騎士ソウシです。以後お見知りおきを」
「は、初めまして」
とても礼儀正しいその人の名は聞いたことがあった。
そう言えば、王と基本的にやり取りするのがレンともう一人ソウシという人だと言っていたっけ。
確かに、しっかりしていそうだし、納得。
「初めまして!俺、ミナト!よろしくなっ!」
短めの髪をツンツンとセットし、後ろ髪より少しだけ長い前髪を横で分けた黒髪の男の子。
そう、男の子ていう言い方が似合う、きっと私よりも年下に見える子。
はつらつとして元気いっぱい。
「よかった、姫がかわいい子で。俺はリュウ。よろしく」
センターわけの茶髪で、髪自体は短めだけど、センターで分けた前髪が後ろ髪と同じくらいの長さの、少しチャラそうな男の人。
「相川紗南です。よろしくお願いします」
どうせ、少しの間だけど、と思いながら自己紹介をする。
元の世界に戻れば、もう会うことない人たちなんだから。


