「がっかりさせたお仕置きをしなければいけないね」





魔王はそう言うとロイドを縛っている縄の端を持つ。
そして、そのまま引っ張るとギリギリとロイドの身体を締め上げていく。






「う、ぐ、あああああああ!!!!」






苦しそうに悶えるロイド。
どうして!?




「ロイド!…や、やめて!!!」





私は思わず飛び出して縄に体当たりしていた。
おそらく、想定外だったんだろう魔王はそれにより縄を落とす。
私はそのまま地面に倒れた。





「…余計な…ことをするな…」

「余計なことってなによ!苦しんでたくせに!」






ロイドは咳き込みながら強がりを言う。
どうして反抗しないの?
こんな目に遭わされて、どうしてなにも言わないの?





「どうして、仲間なのにこんなこと!」

「仲間?笑わせるな。こいつらは、俺の従順なる僕だ。役に立たん奴は容赦ない仕置きをする。それのなにが悪い」

「僕ですって!?」

「人間が俺たちの習わしに口出しをするな」






そう言って魔王は大きな杖を振り回す。
それにぶつかり吹き飛ばされる私。




地面に叩きつけられ意識を失った。







「二人とも牢にぶち込んでおけ」







魔王はそう命令すると奥に戻っていく。
ロイドは、苦々しい表情を浮かべ唇を噛みしめていた。