「一番大事な、あのネックレスの話だが・・・」

「あ、はい」

「あれは、代々受け継がれているものなのだ。そのネックレスの以前の持ち主は、先代の王の妃であった」

「王様の、お父様ということですか?」

「そうだ。しかし、その妃は、10年ほど前に他界し、そのネックレスは大切に保管しておった」






それはそれは、とても大切に。
一部の人間しか入れない場所に、何重にも鍵をかけしまっていたらしい。








「そのネックレスには、言い伝えがあり、選ばれし者が現れると自然とそのネックレスはその者のもとへ渡るようになっており、その者がこの国を守り、導いてくれる姫となる・・・と」

「姫・・・?」

「そう。そなたは、この国を救う姫君なのだ」

「・・・え、ちょっと、待って・・・。無理です!そんな、姫なんて!」

「しかし、それが定め」






いやいやいや!
意味わからない!
ほんと、それならこんなネックレス貰わなかった。




「これ、お返ししますから!私には無理です!」

「いくら手放したとしても、必ずそれは手元に戻ることになる。それは、そう言った魔力を持った石なのだよ」

「そんなこと言われても・・・」

「先代の妃も、そうであった。ネックレスを手にし、この国へ導かれてきた」

「もしかして・・・、その妃って・・・」

「そうだ。もともと地球で生まれた人であった」