「我が国には関係のないこと。それに、他国がどうなろうと関係ないわ」
「関係ない…ですと…?」
「あんたたちは、他国だけじゃない自分の国の国民がどうなったって関係ないんだろ!」
「リュウ!」
耐え切れなくなったリュウが叫ぶ。
それをレンが制する。
ぎりぎりと拳を握る。
悔しさが全身からにじみ出る。
「貴様!王様に対して無礼だぞ!」
側についていた従者がリュウに叫ぶ。
無礼…?
無礼なのはどっちよ。
「…お前、なんだ見たことがあると思ったらあの時の」
王様が顎を撫でながらリュウを見る。
「あの、無様に泣きわめいていたガキではないか」
あざ笑うかのように言い捨てる。
私の中で、何かが音を立ててきれた。
「きさっ…!」
「リュウがどんな気持ちでここにいると思ってんのよ!」
リュウの言葉を遮り私の怒号が響く。
ずかずかと大きな足音を鳴らしながら向かっていく。