階段を下りていくとどんどんあたりは暗くなっていく。
村長が手にしたランプに火をつけ明かりを灯す。
同じランプを一番後ろを歩くリュウに渡し、私たちは進む。





「なんだか不気味…」





ぽちゃん…ぽちゃん…と水が落ちる音。
行く先は暗闇。
とても不気味な雰囲気に身構える。




階段が終わるとそこは室内ではなく、長い洞窟。
岩がごつごつと周りを固め、通り道は土で舗装されていた。









「ここじゃ…」








その先に、神棚のような祭壇が作られている。
そこにあったのは…。







「…なんですか、これは…」







見たことのないそれにソウシたちは驚きの声を上げる。
この世界で見たことのないもの。



しかし、形状は違うが紗南にはそれがどういうものなのか理解できた。
持ち手には引き金が付き、突き出したその先から見れば銃口が開いている。

しかし銃にするには大きすぎる、小型の大砲のようなもの。
おそらく肩に乗せられるようになっており、その外観はかっこよくスタイリングされ、装飾されていた。




それこそ、ヒーローものに出てくるような武器のように。






「これって、武器ですよね…?」

「紗南さん、わかるんですか?」

「いや、私が知っているのとはなんとなく違うし、本物を見たことなんてないんだけど…。原理はわかるというか…」

「武器…。でも、どうしてこんなところにこんなものが…?」