「な、なんなの…」 「あんたをボロボロに痛めつけねぇと気がすまねぇのよ」 男が不気味に笑う。 私は怖くて一歩下がる。 「おら、来いよ」 男は私の腕を掴み引きずるようにして場所を移動する。 私は必死に足を踏みしめて抵抗するけど男の力にはかなわない。 私はされるがまま連れて行かれてしまう。 誰か……っ! ハッとした。 もう、助けてくれる人なんていない。 ―守ってくれなくていい 私、レンにそう突き放してしまったんだから。