そんなドキドキも時間がたてば慣れるもので、しばらく進むとウトウト睡魔が襲ってきた。
だって、私座ってるだけで何もしなくていいんだもん。






「眠っていてもいいが、バランスを崩して落ちるなよ」

「…う、大丈夫だもん」






レンにまた見透かされたけど、寝るもんかと目をあける。
そんな私の意地はすぐに崩れ落ち、私は眠りの世界へ。








その眠りはすぐに妨げられてしまった。









「おい!起きろ!」

「えっ!?なに?」







身体がグワンと動かされ私が目をあけると馬から降り、レンの腕の中だった。
いったい何が起きたのか、身体を起こそうとしたけどそれはレンに阻まれた。






「悪魔だ」

「え…!」




視線だけを周りに向けると、皆すでに戦闘態勢を取っていた。
ざわざわと木々がうごめく。






カーカーと鳥が鳴き声を上げたのを合図に、隠れていた悪魔が襲い掛かってきた。