しばらく泣き続けた私の側にずっといてくれたセリム。
少し落ち着くと、私はセリムと別れ部屋へ向かう。




足手まとい。
そんなことはわかってる。




レンが我を忘れるとか、そんな姿想像つかないけれど。
私が足手まといで、これから先きっと迷惑をかけることは確かだ。





それでも、側にいたいという私のわがままをみんなは許してくれるだけ。
皆の優しさに、甘えているだけの私。








用意してもらった自分の部屋がある階につき、廊下を歩いているとレンの部屋の扉が突然開いた。







「あ…」






当然でてきたのはレンで、ばっちり鉢合わせてしまう。
確実に泣き腫らした目の私。
慌てて目をそらす。





「…なにしている」

「な、にって…お風呂に入ってたんだよ」

「……」






レンは黙ったまま私の身体にそっと触れる。
ドキッと、胸が鳴った。








「…な、なに?」

「湯冷め、してる」

「え……」







確かに、お風呂から上がって大分経ってしまってすっかり湯冷めしてしまった。