どれくらい時間がたっただろう。 地面が傷口から溢れた血で染まっていく。 視界がどんどんぼやけていく。 このまま、死んでしまうんだろうか…。 死んだら、もしかしたら元の世界に戻れたりするのかな? 目を覚ましたら、この世界の出来事は全部夢だったりしないかな…。 「紗南!!!」 勢いよく開かれた扉。 一番先に目に映ったのは…。 「レン…」 よかった。 無事だった……。