「分かって、なかったかも...」
あたしはさっきまでのテンションはどこへやら、涙目で咲に言った。

「はぁ!?」
咲がまたもや叫んだ。
ごめん、咲。回りからの目線やばいて!

「で、でも!名前言ってないし、さ!?」
あたしは自分に言い聞かせるように言った。

「はぁ...。羅愛、そのままでいーの?」

え?

「せっかく会えたんじゃん。せめて空也くんに羅愛があんただったことぐらい言わなきゃ。」

そうだよね...。