空は廊下で私を引きずりながら
走っている。



指定の上履きが少しずつ
削れていく。



…猫のように、首根っこを
つかまないでほしい。




「どこいったかなー?

瑠奈の運命の相手。」



…空は、もう運命の相手やらを
ロックオンしているようだ。



そろそろ引きずられるのに
イラついてきた頃、空は呟いた。



「あ。いた。」



空が指さしたのは
背の高い男の人だった。