そこへ建物の陰から更に少女が駆けつけ、目標の反対側の腕を押さえつけた。
この少女もまた私の後輩、松ヶ崎悠里である。
少し遅れて会計を済ませた烏丸クンと店員が数名やってきた。
対抗しながら店員に連れて行かれる目標を見送り、達成感で溢れた笑顔を放った。

「あ…ありがとうございます!!あなた方は…?」


その問いに私は自信満々に答えた。

「日本詐欺対策実行委員宇鳴川高校支部です!!」