病院に着いた義信はすぐに当時の担当医

者と会うことが出来ていた。



手帳を見せて、義信は話し出す。



「星田花梨さんの件でお伺いしたいので

すが。当時の事は覚えてらっしゃいます

か?」



「ええ。先程その件で来訪者があると聞

きましたので、カルテを見たところです

が、いったいどうされましたか?」




「星田花梨さんが亡くなられたというの

は、間違いのないことでしょうか?」



「ええ。私が最後確認致しましたから。

それが今頃なぜまた?」



「いや、確認をしたいだけですが、

死因は他殺だったのでしょうか?」



「いえ。自らで……しかしあの件は、事件

性もなかったはずですが……」



「そうですか……

御協力感謝します。

お時間とらせてすみませんでした。

急ぎなものでして。

では……」



立ち去る義信を、医師は首を傾げながら

目で追っていた。