署に着いたときは既に日も沈み、署内に

も人数は少なくなっていた。




義信は後輩を呼びつけ、早口で質問をし

始めるのだ。



「火災でな、家族を失った少女の聴取を

取った担当誰か分かるか?」



「いや、先輩……漠然すぎますよ。

それだけの情報なんて……」



「いいから、至急調べろ!

星田家の火災についてや!」



後輩は、その剣幕に足早にファイルを探

しに向かっていた。



義信はニヤリと笑い、椅子に腰を落とし

て行くのだ。