しかし、誰も出てくる気配はなく、

義信はすぐさま周りの住宅に聞き込みを

始めて行く。




隣家のチャイムを鳴らし、反応を待って

いると、一人の若い主婦だろうか、女性

が応答に応じてくれ、玄関のドアが開い

てきた。



「すみません。警察の者ですが」



そう手帳を出して伝えると、女性は

また何事かと警戒をあらわにした顔つき

に変わっていたのだ。