署に戻ったが、署内の署員も亡くなり、

いつもの活気は当たり前のようにまった

くなかった。




署内はテレビを付けずにいたため、全国

的にどれ程の規模で被害が出たのかは、

まだ正確には分からない状況だ。



しかし、臨時の号外新聞がすぐに配布さ

れ、その最大規模の無差別殺人による

被害者数が明らかになって行く。




まるで過去にタイムスリップしたような

感じである。


テレビやラジオのメディアはなく、情報

は活字によるものだけ。



あまりにも、現代の建ち並ぶビル類や、

進化を遂げている機器類とは、かけ離れ

た異様な光景が、そこにはあった。