キーンコーン♪


「帰ろ志穂!」

「うん!ちょっとまってねー」

そう言いカバンに教科書を入れる志穂



コツコツコツ…



「ねぇ…香」

「?なぁに」

いきなり私の事を呼ぶ志穂
どうしたんだろう?

「人形って本当に
動いたりするのかな~…」 

「??」

変なことを言う志穂
うわぁん!親友が壊れてしまったー!

「香はどう思う?」

「ふぇ?ど、どう思うって言われても…
動かないんじゃない?」

普通に夢のないことを言う私…
だって本当じゃん

「私は動いてほしいなー!」

「?なんで」

私は志穂が言ったことに疑問を浮かべる
だって、動いたら怖いじゃん

「だってー、もしも私が
寂しい時とか話してくれたりとか
遊んでくれたりしたら
嬉しいじゃん!ね?」

ちょっと志穂に引いた私

それに気づいた志穂

「何よ香~!引かないでよー…
それより、香はそう思わないの?」

「………そ、そうとは思うけどさ…
何か…動いたら動いたで
怖いし…わかんないや」

私の答えがあまりにもテキトーすぎたのか
志穂はうつむいている
 

コツコツコツン


「じゃあ、私はここだから…
じゃあね志穂!」

「うん!じゃあね、香!」

私に手を振る志穂
それにこたえるように私も手を振る