「!?」

逃げろって……
どういうこと……
もしかして
私がお母さんから
逃げろっていうこと……

そんなわけない
なんで私がお母さんから
逃げなきゃいけないの?

「ねぇ……お母さ……」

!?

「カオ…ルチ…ャ…ン」

さっきまで
私を抱き締めていたのが
お母さんだったのに 

今は
私より小さい人形が
不気味な微笑みを
浮かべながら
私の名前を呼んでいた

「いやぁーーーー!!」

私は人形を
床に投げ捨て
博史に飛び付いた

「ちょっ!香!///」

「ちょっとー!博史!
あんた今顔赤くしている
場合じゃないでしょ!」

博史は志穂に
だってよー…という感じの
表情で見ている

「博史ー!神社に
置いてきたんじゃないの!?」

私は
涙目になりながら
博史に聞いた

「置いてきたぞ!!俺は!
なぁ一輝!お前の神社に!」

博史は一輝君の方を見て
そう言った

すると一輝君は
難しい顔をして
人形を睨み付けた

「あぁ…確かに博史は
俺の神社に人形を置いてきた
……だけど俺はその人形に
目を離した時もう人形は
消えてたんだ……」

一輝君は
ひとつひとつ
説明するように語る