3月30日、早めの始業式がある日。面倒だと思いながら学校に歩く私。高校とはあまり離れていないから徒歩で毎日行く。
「おはよう!楓!」
そう言って近づいてきたのは、近所に住む、五十嵐春斗。生まれた時からの幼馴染み!
「うん、おはよう。」
認めたくないけど、まあまあかっこいい。
「今日かったりいな!たく、面倒くさい。」
私も同じ意見だ。けど嬉しい事もある。親友の祐実に会えるから!
「けど、友達に会えるからいいよね!春斗。」
「まぁ、そうだな。」
しばらくして学校に着く。あっ、祐実だ!私は祐実の名前を叫びながら飛び付くように抱きしめた。
「ちょっと、苦しいよ?!楓!」
「あっ、ごめん!久しぶりだからつい(笑)」
私も上手いこと言う(笑)けど、ちょっとだけ反省。
キーンコーンカーンコーン!
「やべ!急ごうぜ!楓、祐実!」
「「うん」」
私達は急いで三階にある教室に上がる。
ガラガラ
入っていくと意外と皆、騒いでいたからあまり目立たなかったし、ラッキーな事に先生も不在中だったので息切れしてる祐実、春斗、お互いの顔を見て笑い合った。
「めっちゃ、汗だくだな!」
「ハァ、ハァ・・・そうだ・・ね。アハッ!アハハ!」
教室に私達の笑い声が皆のおしゃべりで消えた。
無事に始業式を終えた。1日、新しい先生やプリントが配られた。