前の席のあなた

まだ確実じゃなかったから、葵には言わなかった。

その日の夜。
彼女出来た。
優也からのLINE。


か…の…じょ…?

今日気づいた優也への気持ち。
胸が締め付けられて苦しくなった。
泣くとも思ってないのに、勝手に涙が出てくる。
体の力が抜けていく。
息が上手く出来ない。
はぁ…はっ…はぁ。

やっぱり。
あたし、優也のこと好きになっちゃったんだ。

そのLINEには

おめでとう。

と打った。

たった5文字なのにこれを打つのにどのくらいかかったのかな?
返事はきっとありがとうだろう。
優也の幸せな顔が浮かぶ。
その顔にしてるのは、あたしなんかじゃない。
新しい彼女。
返事を見るのがいやで携帯の電源を落とした。