とりあえず俺は、優愛に一緒に住む上での問題点を話した。

「まず最初に、お前の家族には言わなくていいのか?というか許してくれるのか?」

家族というワードを優愛には出してはいけないのかも知れない。

だけどこれは教師であり社会人である俺にとって大切なことだった。


「…大丈夫だよ。きっと叔母さんは私のことなんて心配しない」

悲しそうな顔で言っていると思ったが、優愛は無表情で淡白だった。


「……」

俺が優愛の言葉に対する返答に困っていると、

プルルルル

優愛の電話が鳴った。

優愛は一瞬驚いたが、その後は神妙そうな顔つきで電話に出た。