みんなみんな、泣いていた。


宮本も、圭も、春香のクラスメイトも。


オレは……泣いてない。


まだ頭がついていけてなかった。


…吐き気がする。


オレは席を立ち上がり、外の空気を吸いに行った。




外に出て空を見上げると、青空は見えず代わりに灰色の雲が広がっていた。


これは一雨くるかもしれない。


すると背後から気配を感じた。


振り返ると……圭がいた。




「……なんで…泣かねぇんだよ…」



「……」




圭の目からは止まることなく涙が溢れ出ている。


そんなに泣いたら目…張れるだろうに。