あの夏、いなくなった君。~ずっとずっと大好きです~


「いい加減素直になれ、誠」



「…っ」




春香のことを思い出すと、胸を締め付けられる衝動に陥る。


ドキドキしたり、顔が熱くなったり。



この気持ちが、“恋”?




「素直になれとか…そんなのわかんねぇよ…!」




思わず視線を下に落とし、吐き出すように言った。


第一、恋なんてしたことがないオレ。


“恋”がどんな感情かさえわからない。


すると圭は語りかけるように話し始めた。