いつの間にか冷静なんか装えてなくて、久しぶりに叫んだせいか息があがっていた。



「…意味わかんない」



それはこっちのセリフだ…とツッコミたくなる。


まったく…調子狂う。


もう帰ろうと思いサッと立ち上がると、少女は「待って!」と声をあげた。



「なんだよ…もうオレ帰るんだけど」



後頭部を掻きながらジロりと睨む。


…あ、だめだ。


また無意識に睨んでしまった。


これじゃ新入生の間までオレの嫌な噂が流れてしまう。


かと言って過ぎたことはどうしようもなく、体が硬直した。


だがそんなオレの心配は意味もなく、明るい声が飛んできた。