オレと圭は近くの公園に来ていた。 橙色に染まった公園にはオレと圭以外誰もいない。 セミの鳴き声だけが辺りに響いていた。 「覚えてるか誠。小さい頃よくこの公園で遊んだよな」 滑り台に手を当てながらオレに話しかけてくる圭。 「…そうだな」 思えばこの公園でよく圭と遊んだ。 遊具で遊んだり、ボールで遊んだり、二人かくれんぼしたり。 今となっては全部、懐かしい思い出話にすぎない。 「で、話ってなんだよ」