「いてて…蹴ることないじゃん」
「お前が変なこと言うからだろ」
「図星のくせに～」
へらへら笑う圭をキッと睨みつける。
本当に春香はそういうのじゃない。
ただ、圭以外の初めての友達が女子で緊張しているだけだ。
うん、きっとそうに違いない。
そう自分に言い聞かせた。
「俺にもその子紹介してくれよ」
そうニコニコしながら頼んでくる圭。
こいつに春香みたいな女紹介したらオレまでチャラ男と思われるかもしれない。
なにより初めての女子の友達を、簡単に人に紹介したくなかった。
「…いつかな」
そう曖昧に返事し、オレたちは学校へ向かった。
