「じゃ、私こっちだから」 気づくと小さい交差点に着いていた。 オレは真っ直ぐの道だが桜井は左に行くらしい。 「そうか。じゃあな」 軽く手を振りまた進みだそうとするが、「まこちゃん」と呼び止められた。 改めて聞くとなんだか少し恥ずかしい気もするが、もう遅い。 振り返った瞬間、ぶわっと風が吹きオレの視界を妨げた。 そっと目を開けると、チカチカした光が桜井を包み込んでいる感覚に陥った。