あの夏、いなくなった君。~ずっとずっと大好きです~


「じゃ、私こっちだから」



気づくと小さい交差点に着いていた。


オレは真っ直ぐの道だが桜井は左に行くらしい。



「そうか。じゃあな」



軽く手を振りまた進みだそうとするが、「まこちゃん」と呼び止められた。


改めて聞くとなんだか少し恥ずかしい気もするが、もう遅い。


振り返った瞬間、ぶわっと風が吹きオレの視界を妨げた。


そっと目を開けると、チカチカした光が桜井を包み込んでいる感覚に陥った。