ニッと八重歯を見せ笑う桜井に、また胸が高鳴った。


今日のオレはどうかしてる。


胸が苦しくなったり、顔が熱くなったり…。


意味わかんねぇ…。


ふと桜井を見ると目をキラキラ輝かせながらオレをじっと見ていた。


次はオレが自己紹介しろとでも言いたげだ。


軽くため息をつき、ゆっくりと口を開いた。



「…二年一組、池田誠……です」



なんだか少し照れくさくなって思わず敬語になってしまった。


面と向かってるから尚更だ。