無性に腹が立ち、オレは怒鳴るように言葉を吐き捨てた。





「お前に…っ。何がわかるんだ!!何も知らねぇくせに知ったかぶりして…!!親からも友達からも愛されてるお前なんかに………オレの気持ちなんかわかるわけねぇ!!!」





オレは心愛を横切り、机の引き出しを開けた。


そこからしばらく使われてないカッターナイフを取り出した。




「お…お兄ちゃん…!?」



「春香じゃなくてオレが死ねばよかったのに……オレなんか死んでも、誰も悲しまない……」




そう言いながらカッターの刃を出し、首に近づけた。





「お兄ちゃん!?やめてよそんなこと!!!」





心愛がそう叫んだと同時に、オレの部屋のドアが勢い良く開かれた。



目を向けると、そこには母さんと父さんがいた。