フェンスに手を絡め風を肌に感じた。
今日は雲一つない快晴。
そういえば、春香と出会った日も今日みたいな快晴だった。
第一印象は図々しい女。
でも春香と過ごしてるうちに、オレの中で春香の存在は大きくなっていって……
かけがえのないものになっていた。
「なぁ…春香。お前はなんで自殺した?」
オレの問いかけに答えてくれる奴なんかいない。
もうオレは…なにを希望に生きていけばいい?
家族からも愛されない。
親友もいなくなった。
誰もオレを必要としてない。
そう思うと、一気に孤独感がオレを襲った。
いっそこのまま、死んだ方がいいのだろうか?